【昭と樹】麗 花萌ゆる8人の皇子たち(Moon Lovers 月の恋人 歩歩驚心)《二次小説》

18話があまりにも辛すぎて、受け入れることができず…

二次小説

【愛とは。】20…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

茶美園。 自らが調合した薬草茶を手に、部屋に戻ろうとするス。 物陰から話し声が。 … ウォン「…七夕(しちせき)の際にこの……を……に」 怯えたように首を横に振る女官。 なにかを渡し、それを受け取る。 … 「それから、これを…」 ウォンが耳打ちをする女官が…

【愛とは。】19…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

季節はめぐり、初夏に。 松嶽。正殿。 空席の玉座を前に、ペガとジモンが向かい合う。 ジモン「今朝、使者が戻りました」 ペガ「陛下からなにか報告は?」 「北方とのトラブルはほぼ平定。 慶州で新羅出身の豪族との交渉も終え いまはかつての後百済の地に赴…

【愛とは。】18…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

立ち上がるソ。すでに数人の刺客に囲まれている。 (少し油断したか…) ふっと笑って … 突如、襲いかかる刺客から身をかわす。 ひとり、ふたり、三人… 四人目を足蹴りにして剣を奪い、 振り向きざまに後ろからくる五人目を 斬る。 … さらに襲いかかる者たち…

【愛とは。】17…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

スの後ろ姿に向かって、囁くようなウクの小さな声… 「金城が奴の死に場所だ…」 **** 夕刻。 ウク、そしてジモンを探すス。 正殿の中もその周辺もがらんとしていて誰もいない。 **** 瞻星台。 縁台に立ち、星を眺めるジモン。 気配に気づき、振り返っ…

【愛とは。】16…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

「しばらく陛下は戻らない…」 スにそう告げるペガ。 **** 数ヶ月後。 季節は冬から春へ。 … 書斎でひとり机に向かうス。 行到水窮處 坐看雲起時 紙を重ね、 文字をなぞる。 瞳に涙を堪えるス。 新しい紙をもう一枚だし また重ねようとするが… ふとなにか…

【愛とは。】15…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

柔らかな朝の光に包まれた部屋。 身支度を整え終えたソ。 先ほどまでの 愛に震えた少年のような眼差しから 威風堂々とした皇帝の姿へ。 寝台で眠るスはあどけない少女のよう。 まっすぐに見つめるソの気配を感じ、うっすらと目を開ける。 「おまえはゆっくり…

【愛とは。】14…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

「ところで、、、 その、おまえは、ウクと、あの…」 「?」 「その、なんだ、口づけ、とか…」 怒ったような、寂しそうな、スから顔を背けるソ。 ふっ。 静かに微笑みながらス。 「そんなこと…」 「そんなこととは、なんだ!!!」 慌ててスに向き合いながら …

【愛とは。】13…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

「陛下とわたくしは 困難を乗り越えることができた。 だからこうして 一緒にいることができるのです。 ただ、それだけの違いだと思いませんか?」 「それだけの違い、か」 … 「けれど、それは大きな違いでもあります」 … 「振り返ってみると、あのときあのお…

【愛とは。】12…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

「おまえを傷つけて、すまない」 その言葉を聞いて 瞳にうっすらと涙を浮かべるス。 顔、そして身体中につけられた傷よりも もっと深いところに傷を負う ソの心を想い、下を向く。 … ゆっくりと顔をあげたス。 小さな掠れた声で 「陛下はなにを恐れています…

【愛とは。】11…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

明け方。 遠い記憶から意識を漂わせ、ゆっくりと目を開けるス。 下腹部を中心に身体中を走る鈍い痛みに、 思わず眉を顰める。 (体が重くて動かない…) ため息をつくも、自らを包む温かさに気づく。 … 顔をそっと動かすとそこには 後ろから自分を抱きかかえ…

【愛とは。】10…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

「ヘ・スとわたしは婚姻の約束をした仲です」 … 無言でウクの顔を見つめるソ。 「スとわたしは一緒の家に住んでいた。 スが長年、腕輪を大切につけていたことをあなたもご存知でしょう? 陛下の女人になるずっと前から スは『わたしの人』なのです」 挑戦的…

【愛とは。】9…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

茶美園の一室。 忠州ユ氏、信州カン氏、漢山ヘ氏が茶を楽しむところに、皇帝ワン・ソとジモンが訪れる。 **** 夜。 部屋に戻るソをスが追いかけながら、ウクの幽閉をとがめる。 「ご兄弟、仲良くしてとお願いしたではありませんか?」 「膝をつくな」 「…

【愛とは。】8…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

元旦節、翌日の朝。 皇太后の部屋。 皇太后とその一族、忠州ユ氏とが向かいあう。 そこへ、信州カン氏が漢山へ氏を連れて入ってくる。 **** 正殿にて、玉座の前にチェ・ジモン。 「昨日から豪族たちが陛下の婚姻相手について騒いでおります。 皇后はヨナ…

【愛とは。】7…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

「今日は感謝する…」 「そんな、陛下」「兄上」… 皇帝である兄からの言葉に、驚き、かしこまるペガとジョン。 「危険なことをしたと分かっている。 スだけでなく、おまえたちも命を狙われるかもしれない。 けれどどうしても、スを自分の妻だと、わたしの皇后…

【愛とは。】6…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

正殿前の皇宮広場。 高麗国内だけでなく、周辺の国々からの使臣も集まり見渡す限りの人、人、人。 それを見下ろす玉座にいるのは、皇帝光宗ワン・ソ。 人々は一斉に跪き、鳴り響く声 「皇帝陛下にご挨拶いたします。万歳、万歳、万々歳」 (ああ、皇帝になる…

【愛とは。】5…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

皇宮のあちこちで、皇帝とヨナ皇女の婚姻の噂がささやかれる中、 庭を眺めてぼんやりとしているス。 そんな姿を見つけ、意地悪そうな笑顔で近づくヨナ。 「あら、まだこんなところをウロウロしていたの? 恐ろしくてどこかに逃げ出したかと思っていたわ。 元…

【愛とは。】4…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

夜。向かい合うソとス。 「皇太后のようすはどうだ?」 「はい、顔色も良く、だいぶお元気になりました」 「ん? 会ったのか?」 「あ…、はい」 「陛下が取り寄せてくださった漢方茶が効いたようです。感謝の言葉をいただきました」 「おまえの見立てだ」 「…

【愛とは。】3…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

皇太后の部屋。寝台に起き上がる皇太后、歩み寄るジョン。 「母上が元気になられて良かったです」 「ああ、ジョン。ありがとう」 「お茶をご用意しました」 一口飲む。 「これは…?」 「はい、スがよく効く漢方を遠方から取り寄せたそうです」 「そうか、ス…

【愛とは。】2…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

東池。 水辺に佇むソ。 近づくス。 (やはり、ここにいらしたのですね) 「皇太后さまはお薬もお召し上がりになり、落ち着かれておられます」 「おまえが言ったことについて考えていた。答えはでない」 「愛についてですか?」 YESともNOとも言えないソの表…

【愛とは。】1…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

【愛とは。】 18話から …ついに第4代皇帝光宗となったワン・ソ。けれど後ろ盾のないワン・ソに対して豪族たちは廃位を求め、ヨナ皇女との婚姻を促される。そんななか、第14皇子ジョンは謀反の罪で帰郷の刑に処され、皇太后ユ氏は倒れてしまう。 *本編のソと…