【愛とは。】2…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》
東池。
水辺に佇むソ。
近づくス。
(やはり、ここにいらしたのですね)
「皇太后さまはお薬もお召し上がりになり、落ち着かれておられます」
「おまえが言ったことについて考えていた。答えはでない」
「愛についてですか?」
YESともNOとも言えないソの表情。
「愛とは難しいものです。
愛を求めても構いません。愛し愛されたいと思うのは、当然のことです。
生きたいと思うのが罪ではないなら、愛されたいと求めることも罪ではありません」
「ならば…?」
「ただ、相手に強要してはいけないと言っているだけです」
「強要、か」
「はい、それは暴力です」
「誰よりも野蛮で、血に飢えた生き方をしてきたわたしへの嫌みか…?」
微笑みながら「違います」
「陛下は何度もわたくしに『わたしの人』とおっしゃいました。
真っすぐな心で、ずっとわたくしを愛し続け、待っていてくださいました。
けれど『わたしを愛せ』とは決しておっしゃらなかった。
ご自分の命を犯してまで、わたくしの命を守ってくださった。
それが『愛』なのだとわたくしは思います」
「『他の男を好きになるな』とは言ったがな」
優しい表情のソ。
「おまえだって、ずっとわたしを愛していたであろう」
「はい、はじめから」
「陛下にとっては友情も愛情も一緒だったかもしれませんが、
わたくしの場合は徐々に心の変化を感じ
気がついたら陛下のことばかりを考えていました。
情というものはたとえひとつであったとしても、振り幅があります。
川だって急に深くなるわけではなく、最初は浅く、すこしずつ深くなり、、、
気がついたら深みにハマるでしょう」
(続きます…)
********
とうとう本日、テレ東が最終話でした。
この物語は18話があまりにも…過ぎて、気持ちの整理をするために妄想したパラレルワールドです。このふたりには、もっと理論的に「愛」について語って欲しかったなと。
けれど今日、最終話をしっかりと観て、本編の完成度の高さに脱帽(カットしまくりは残念でしたが…)。自分の妄想への挑戦が恥ずかしく、無謀なことだったと力を落としています。ほんと、「花萌ゆる〜イケメンパラダイス」的なタイトルからは想像できない、練りに練られたすごいドラマです。
色々と突っ込みどころ満載ですが、心にぽっかりと穴があいたワンソロスへのリハビリということで恥を承知で公開いたします。