【愛とは。】14…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》
「ところで、、、
その、おまえは、ウクと、あの…」
「?」
「その、なんだ、口づけ、とか…」
怒ったような、寂しそうな、スから顔を背けるソ。
ふっ。
静かに微笑みながらス。
「そんなこと…」
「そんなこととは、なんだ!!!」
慌ててスに向き合いながら
「大きな問題であろう!!!」
…
じっとソの目を見つめて
「わたくしの初めての口づけの相手は陛下です。
他のどなたともしたことは、ありません。
わたくしのすべての初めてが陛下であることは、
陛下ご自身がよくご存知でしょう?」
嬉しそうに
「ああ、そうか。そうだな」
…
「けれど、、、でも、やっぱり」
「?」
「初恋はウクなのか…」
…
自分で口にして
また落ち込んでいるようす…
スはソの左頬に優しく触れ
自分の方へと顔を向かせて…
「そうですね…」
ちょっと困った顔をしつつ
「そうだ。
陛下がわたくしに『わたしの人』と仰ったときの方が早いです。
最初は腹が立ちましたが
あの言葉からわたくしたちがはじまったと思えば、、、
そう、初恋は陛下です」ソを指差すス。
「そうだ、そうであった。
あのときからわたしたちは両想いだ。
おまえの初恋はわたしだ。
ハハハハハ」ちょっぴり空しい高笑い。
「では、そういうことに、しておきましょう。
歴史は後から塗り替えられるものです」
抱きしめられて、お互いの温もりを確かめ合うふたり。
「傷つけて、すまなかった」
(続きます)
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