【愛とは。】26…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》
石塔の前で、目を閉じ、祈りを捧げるス。
そっと優しくお腹に触れる。
…
後ろから近づく懐かしい気配に
ふと気づいて、目を開く。
抱きしめられる感触。
腕の中の温かさに身を委ねる。
…
「会いたかった」
その言葉に安らかな表情を浮かべるス。
✳︎✳︎✳︎✳︎
✳︎✳︎✳︎✳︎
✳︎✳︎✳︎✳︎
「高麗を治める偉大なお方が
こんなところでなにをしているんですか?」
…
「わたしがそれほど偉くもなんともないことは
おまえがいちばん知っているであろう?」
…
「それに…
命を狙われたのにピンピンして…
こんなところにひとりでいる…
おまえの方こそ、、、なにをして…」
声を詰まらせながら…
「大丈夫、なのか?」
抱きしめられながら、静かに微笑むス。
…
「おまえに話があって戻った」
****
ス、瞳に涙を浮かべながら
優しく、けれど冗談ぽく
「皇帝をやめるとか、
どこか遠くに行くとか、
そんな話はもう聞きませんよー」
振り返り、見つめ合い、同時に微笑み合う。
頬を流れるひとすじの涙…
…
「待たせたな、すまない」
正面からしっかりとスを見つめるソ。
…
ソ、スの前に急に跪いて
…
「愛している。
わたしと婚姻してくれ、スよ」
(続きます)
********