番外編【愛とは。】行到水窮處10…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》
「ソウル、中央デパート…?」
そのとき、バタバタと足音をたてて駆け込んでくる少女。
「パパ! ママ! ここにいたの! どうしたの?!」
その姿をみて
「ソ、ラ?」
「立てるかい?」
男に促されながら、ゆっくりと立ち上がるハジン。
駆け寄る少女…ソラ。
「パパと待ち合わせしていたのに、急にママ、ふらふらといなくなっちゃって、心配したのよ!」
泣きそうになりながら、
「ママ〜」と抱きついてくる。
ぼんやりと少女のようすを眺めて
「ソラ…、ママ…、パパ…?」
改めて男の顔をみながら
「あなたは、わたしの、夫、なの?」
「そうだよ、ハジン」
ゆっくりといい含めるような口調で
「君は、わたしの、妻だ」
真っすぐにハジンの瞳を捉える。
「でも、どうして…? ここはソウル…。
わたしは溺れて、死んだのではないの?」
(続きます)
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