【昭と樹】麗 花萌ゆる8人の皇子たち(Moon Lovers 月の恋人 歩歩驚心)《二次小説》

18話があまりにも辛すぎて、受け入れることができず…

【愛とは。】23…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

 

 

箱を空け、義甲(爪)に手に伸ばすペガ。

 

 

ス、急に立ち上がり

 

「あっ、、、ペガさま、

 

あの、あの、、、、」

 

 

「なんだ、スよ?」

 

 

 

 

 

「その、えっと、そう! 演奏の前に三献の儀で

高麗の安泰、陛下と皆さまのご健康をお祈りしませんか?

 

わたくしにやらせてください」

 

 

「えっ、そうか…」

 

過去のできごとを思い出し、怪訝な表情を浮かべるペガ。

 

 

けれどすぐ思い直して

「スがそういうならば、やろう。盃の用意を」

 

 

「あああ、わたくしいまお酒はちょっと。お茶でもいいですか?」

 

 

優しく頷く、ペガ。

 

ほっとした表情のス。

 

 

 

 

そのやり取りに、側にいたチェリョンが

 

「ちょうど、スさまに薬草茶のご準備をしていたところです。

陛下がこの日のために特別にスさまにへと

ご用意くださったとのことです」

 

 

「陛下、が…?」驚くス。

 

 

すぐに背を向け、茶をとりにいくチェリョン。

 

f:id:soandsoo:20171019134829j:image

 

 

 

「ああ、完山で陛下と会った我が一族が預かってきた」

と話す、黄州院ファンボ氏。

 

f:id:soandsoo:20171019135018j:image

 

 

隣りに座る皇太后

黄州院へと静かに目線だけ向ける。

 

f:id:soandsoo:20171019135048j:image

 

 

 

(陛下がわたしにお茶を?

しかも黄州院さまに預けるなんて。そんなはずはない…)

 

 

不敵な笑みを浮かべるウォン。そしてヨナ。

 

 

その姿を目にし、なにかに気づいたス。

 

 

 …

 

 

 

茶の準備を整えた盆をもち、スの前に進み出るチェリョン。

 

 

黄州院ファンボ氏

「さぁ、自ら申し出た三献の儀だ。忠義を尽くせ」

笑みを浮かべる。 

 

 

 

 

(もし、ここでわたしがこのお茶を飲まなければ、どうなる…

毒が入っていても入っていても、黄州院さまの面目を潰し

陛下に対する侮辱罪に問われるだろう。

 

陛下がいない間だ。いくらでも罪をなすりつけられる。

それに、運んできたチェリョンが…!)

 

 

黄州院、ヨナ、ウォン、

 

そしてチェリョンの顔を順に見る。

 

そんなスのようすをじっと見つめる皇太后。 

 

 

(だめだ、やるしかない…)

 

 

お腹にそっと手を添えるス。

 

 

盃に注がれた茶をみて、ギュッと目をつぶり…

 

 f:id:soandsoo:20171019135115j:image

 

 

 

「一杯目は高麗の未来永劫の平和をお祈りします」

 

 

一気に飲み干す。

 

 

 

 

唇をわずかに震わせる…

 

 

 

 (続きます)

 

********