【昭と樹】麗 花萌ゆる8人の皇子たち(Moon Lovers 月の恋人 歩歩驚心)《二次小説》

18話があまりにも辛すぎて、受け入れることができず…

【昭 so】と【樹 soo】〜太陽と月、そして命を育む地球〜

 

 

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字源
「日」+音符「召」

「召」は「刀(曲線を描いた刃物)」を音符とする会意形声文字

「招(手を曲げまねく)」の原字。

日があまねくてらすの意で「照」の原字

朝鮮語
ハングル: 소, 조
 文化観光部2000年式: so, jo
 マッキューン=ライシャワー式: so, cho
 イェール式: so, co

 昭—ウィクショナリー日本版

 

1 明るく照らすさま。明らか。明らかにする。
2 世の中が明るく治まる。

昭とは—コトバンク

 

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朝鮮語
ハングル: 수

 文化観光部2000年式: su
 マッキューン=ライシャワー式: su
 イェール式: swu

樹ーウィクショナリー日本版 

 

立ち木。木。樹木。

樹とは—コトバンク

 

※英語では「soo」と表記されています。

 

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このブログのタイトルであり、わたしのハンドルネームの

【昭と樹】は、「ソ so 」と「ス su/soo」の名前の漢字表記です。

 

  

“どこに惹かれたかは忘れたが 好きな理由は山ほどある” 

 

 

『麗』の沼住人となったわたしにとって、ワン・ソのこの台詞はまさにわたしの気持ちそのもの!

この物語が好きな理由は山ほどあり、とても語りきれないのですが(今後、少しずつブログに書いていこうと思っています)最初にとても衝撃を受けたのが、ソとスの名前でした。

 

 

まず、ソは実在の人物ですので【昭】なのは史実の通り。

ソが皇位につき「光宗」の名を受けるのは、諱が【昭】だからなのでしょう。

 

日を召き、あまてらす。善悪を明らかにし、世の中を明るく照らし、治める。

 

まさに、名は体を表す。

 

血の君主と恐れられながらも、名君として称えられた光宗にぴったりの名前です。

 

 

一方で、架空の人物であるヒロインの名前をス【樹】にしたのはどうしてなのか?

これは太陽に対して、命を育む大地を表しているのかな?とわたしは思いました。

 

『麗』では特に後半、東池や石塔のシーンで木漏れ日を浴びた樹々が美しく物語を彩ります。ラストのシーンでもふたりを包む緑が印象的でした。

 

また、茶美園に入ったスはお茶を淹れます。菊花茶でソはあやうく命を落としそうになりますが、死の床に際した太祖皇帝にとってお茶はオ尚宮と自分を繋ぐ最期の架け橋になっています。お茶も樹であることを考えると、スはお茶=樹を通じて、命を司っているといえるのかもしれません。

 

大地に根を張り、太陽に向かって伸びる樹(木)は天と地を繋ぐもの。高麗と現代、生と死、現世と来世を繋ぐ者=スの象徴なのではないかとわたしは考えています。

 

 

太陽の光を浴びていきいきと生い茂る樹々…

ソの愛情を一身に受けて天真爛漫に笑うス…

そんな姿を思い浮かべませんか?

 

 

また、ヘ・スの姓は【解 hae 】。これもとても興味深い意味があると思っています。

 

ラストで現代に戻ったコ・ハジンにジモンは「“コ”さんは高麗時代は“へ”さんでした」と話します。

 

コ・ハジン←→ヘ・スの繋がりはなにか?というヒントになっています。これに関しては、以下の方のブログに答えをみつけました。

 

「解慕漱の解(へ)は太陽をさす朝鮮語 해 haeと同音であることから太陽を意味する「へ」を漢字で表したものとみなされる、後に朱蒙は姓を解から高へ変えるが、これは太陽が高いところにあることから名づけられたのである、」

ruriのブログ 韓国ドラマ独り言(혼잣말)さんの こちらの記事 から引用させていただきました。ありがとうございます。

 

太陽をさす朝鮮語「hae 」の名前をもつ【解】氏は、その後、太陽が高いところにあることから【高】「ko」氏に改名。

 

スはラストで娘(ソラ)を生みます。もしかしたら、この娘が現代のコ・ハジンに繋がっているかもしれない?そんなことを匂わせているのが、ジモンのこの台詞なのです。

  

単純に、高麗のスと現代ソウルのハジンが同じ姓だったら「なんだ、生まれ変わりかよ!」と思いますが、このへんが『麗』の深い仕掛け。その凄さに、ただただ、唸るばかりです。

 

 

ただこうなると、ワン・ソも太陽、ヘ・スも太陽となってしまいますが、ソは物語の当初、幼いころに育った環境やその振る舞いから「狼犬」とあだ名され、恐れられています。

 

そう、狼といえば「月」。Wikipediaに面白い記述を見つけました。

 

ヴァイキングたちの伝承を記した『スノッリのエッダ』ではスコルと呼ばれる狼が太陽を常に追いかけており、狼が太陽に追いつくと日食になるという記述がある。そして、世界の終わりの日に狼はついに太陽を完全に飲み込んでしまうという。

 日食ーWikipedia

 

『麗』では日蝕がとても重要なキーポイントになっています。

 

狼が太陽に追いつくと、日蝕になる。

太陽であるヘ・ス「解」=「高」を狼であるワン・ソは追い求め、追いついたところで日蝕が起こる。そして、狼(ソ)は太陽(ス)を飲み飲んでしまう…。鳥肌がたってきました。

 

もうひとつ。太陽を追いかける狼「スコル」は

魔狼フェンリルと鉄の森の女巨人との間の子。 

 スコル—Wikipedia

 

「鉄の森の女」の息子…

 

字源
「刀」で「牛」の「角」等をばらばらにする。

 解—ウィクショナリー日本語版 

 

解=刀=

樹= 

 

うーん、ここまでくると考え過ぎかもしれませんが(苦笑)

 

ヘ・スはワン・ソとって母性の象徴でもある…。

母に疎まれ続けたソは自分を気遣ってくれるスに惹かれていきます。母や兄に正胤殺しをそそのかされたとき、兄を斬ったとき、皇帝になって孤独を感じていたとき、母のように温かく包んでくれたのはスでした。

そう考えると、狼の母親としてのスの存在というのもありな気がします。

 

 

太陽と地球として、月に阻まれる(日蝕)悲劇の恋人…

太陽と月として、追いつ追われつしながらも決して交わることのできない(追いつく先にあるのは死)ふたりの存在…

母を恋いこがれながらも、自らの傲慢さで母を(と同じ存在のスも)死に追いやってしまう…

いずれにしてもソとスの運命は、物語のラストのようにならざるを得ないということを名前からも暗示しているのかもしれません(せめて現代では幸せになってほしいのです。合掌)

 

 

韓国版のオリジナルタイトルは「Moon Lovers 月の恋人」。ふたりもよく、星を眺めていましたね。太陽と月、地球、そして樹や水(雨、雪、池、ソが贈った詩にも水辺がでてきます)、石など、自然を形成するものが美しく織りなされながら、『麗』という物語は深い意味を紡いでいきます。

好きな理由をいくらでも語れるくらい、もの凄く深く練られたストーリー。ただただ、感銘し、賞賛することしかわたしにはできません。

そして、この作品に出会えたことに感謝しています!

 

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明日は【昭】と【樹】にかけた番外編の物語をアップする予定です。お楽しみに〜♪

 

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お読みいただき、いつもありがとうございます。

「勝手に考察」コーナーはわたしが『麗』をみて感じたこと、気になったこと、疑問に思ったことなどを「勝手に考察」しています。わたしなりに史実などを調べて書いておりますが、素人ゆえ、間違っている部分があるかもしれません。ご容赦ください。また、『麗』や韓国ドラマファンの方々のHPやブログなども参考にさせていただいております。(引用をする場合はリンクをはらせていただきます)。ありがとうございます。

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