【昭と樹】麗 花萌ゆる8人の皇子たち(Moon Lovers 月の恋人 歩歩驚心)《二次小説》

18話があまりにも辛すぎて、受け入れることができず…

【アイテム考察〜ボート】人生という小舟に乗って…

 

 

 

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ワン・ソとヘ・スの初デート。とても切なくて美しいシーンです。

 

『麗』ではボート(小舟)に乗るシーンがいくつか出てきます。

 

 

まず物語の冒頭。コ・ハジンは子供を助けた後に、池から手を伸ばしますが、ボートに届かず…溺れてしまい、高麗にタイムスリップします。

 

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そして、高麗でボートが登場するのはこのふたつのシーン。

 

 

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ひとつ目は雨乞いに失敗し、ふて寝するソを探しに来たスが、バランスを崩して小舟から落ちそうになります。それを抱きとめるソ。

 

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場所は「東池」。女官となったスにソが「皇宮でいちばん最初に朝日(旭)が昇ると教えてくれました。

皇宮は孤独な場所だというソに「大丈夫、皇子さまがいる」と言ったところです。

 

 

このシーンは、スが高麗でいかに「あやうい存在」であるかを意味しているようにわたしは感じます。

現代人の感覚のまま気丈に生きているスですが、自分の命や人生は皇帝やその他の人(ウクに守られ、ソに殺すと言われるなど)の手に握られている。

 

いつ小舟から落ちて、死ぬ=現代に戻ってもおかしくない状況。

そんな境界線にいるス(ハジン)。

 

わたしはこのシーンを見る度に、このままスが落ちていたら、現代に戻れたのかな? と思います。いや、でもきっと、ソが池に飛び込んで助けるのでしょうね。

 

実際に、落ちそう=現代に帰りそうになるところをソが自分の領域に引き寄せます。

まるで「自分の世界にいろ」と言っているかのように…。

 

 

また、このシーンでソが「人生」の意味をスに問うのも興味深い。

 

スの答えにソは少し驚きます。ソはスがそこまで深く物事を考えている人だと思っていなかったのかもしれませんね。

 

「悩んでいるのはあなただけじゃない…」ここでの会話をきっかけに、ソは自分の人生を自分のものにする決心をします。

そして、傷を隠すことでスはそれを後押しする。ソがスを受け入れ、完全に「わたしの人」になるきっかけを与えるシーンだと思っています。

 

 

ちなみにこの後には、重陽の毒の菊花茶事件→オ直宮処刑が待っていて、高麗においては誰かの意志や利害関係ひとつで、命がいかに簡単に扱われるかを、スはさらに深く思い知ることになります。

 

 

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高麗でのボートのシーン。ふたつめは、皆さんも大好きなここ。

 

「わおーんの夜」(とわたしが呼んでいる)スの誕生日の夜に「大切な話がある」とデートの約束を取り付けたソ。けれど、ム皇帝(正胤/恵宗)の皇女と婚姻することになり、願いの石塔(ウクの家の近くにあると思われる)に行くことができなくなります。

 

その代わりに「皇宮でいちばん好きな」小舟にふたりで乗ります。

 

ここでは、ふたりの気持ちは向き合い、ともに人生を歩もうとしているようにみえます。

 

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落ちないようしっかりと掴まるスに、ソはいたずらして小舟を揺らします。

これはソの自信の表れなのかな?

 

自分の人生にスを乗せ、絶対に落とさない(放さない)という。

 

そして、スが小舟から落ちないようしっかり淵を握っているのは、高麗への執着のようにわたしにはみえます。

 

オ尚宮処刑など辛いこともあったけれど、ソが静かに寄り添ってくれたおかげで、ようやく乗り越え、高麗の生活に満足しているス。

嫌な思い出のある現代にはもう戻りたくないはず。ソを信頼して一緒にいたいと思っています。

 

だから「忘れて、すまない」と言うソに対して、おだやかに「いつか思い出しますよ」と温かに包んであげることができる。

 

 

このままずっと同じ「舟」=「人生」に乗り続けて欲しかった。

この時点ではソとスにとって、人生はふたりだけが安らげる「小舟」で良かったはずなのですが、この後、ソは「皇帝」=「大きな舟」に乗らざるを得ない状況になります。

これはスにも責任がある。

 

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『麗』にはいくつもの「きっかけ(原因)」があり、それがその後の人生に「結果」として大きな渦を起こします。誰もが愛されて、幸せになりたかっただけなのに…もだえ、苦しめば苦しむほど、深みに嵌まってしまう。

切なくて悲しくて…こうして、私たちもまた深い沼に引きづり込まれてしまうのです。

 

 

また次回もお楽しみに!

 

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