【昭と樹】麗 花萌ゆる8人の皇子たち(Moon Lovers 月の恋人 歩歩驚心)《二次小説》

18話があまりにも辛すぎて、受け入れることができず…

【愛とは。】30…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》

 

 

 

そこに現れたひとりの女官。

 

手には花嫁衣装を持っている。

 

 

「皇太后さまからです」

 

 

驚く、ス。

 

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 語りだす、ミョンの父

 

「いまから半年前

 

元旦節に際して、皇太后さまとユ一族は、

カン氏と我々をお呼びになった。

 

そしてこう申された。

 

 

『皇帝を産んだのはわたしだが、

育てたのはカン氏だ。

 

陛下はカン氏の息子なのだから、

カン氏も皇太后だ』と」

 

 

「ユ氏とカン氏が手を結んだ…」

 

 

「ああ、そういうことだ。

 

陛下は、ユ氏とカン氏を外戚にもつ。

 

その皇帝を恐れ、手を結びたい豪族たちは

高麗中に山といるであろう。

 

一方で、高麗を治める者ならば

北方の国境に影響力をもつ

我らへ氏一族を味方につけたいと思うのは

当然のことだ。

 

神聖皇帝もそうだった」

 

 

「そう、ですね…」

 

 

 

 

「陛下はそなたとの婚姻をすぐに望んだのだが…」とミョンの兄。

 

 

****

 

 

元旦節翌日の正殿。

 

玉座の前にへ一族。

 

 

「国境のトラブルを回避するため、スを契丹へ嫁がせることになりました。

 

いま、我々が国境を守らなければ、一族は滅び、高麗も危険に曝されます」 

 

 

じっとへ氏の顔をみるソ。

 

 

 

 

「一族の命が大切、高麗も危険か。

だから混乱を避けるため、権力のあるものとスを婚姻させる…なるほどな」

 

「はい、仰せの通り」

 

 

「で、誰の入れ知恵だ?」

 

 

下を向いたままのへ氏。

 

 

 

 

ソ、フッと笑って。

 

 

「まあ、いい。

 

それならば…

 

 

へ・スは皇帝であるわたしと婚姻させ、皇后にする」

 

 

「へ氏には国境周辺の自治権と交易権を与え、

皇帝の名代として契丹との交渉にあたるよう命じる。

皇后の外戚であるへ一族なら契丹を牽制できるであろう」

 

 

「はっ、かしこまりました。ありがたき幸せに存じます」

 

 

「その代わり、へ一族よ。わたしに生涯忠誠を誓え」

 

 

皇帝ワン・ソの威厳あふれる声が響く。

 

 

****

 

 

「陛下はすぐにそなたとの婚姻を望んだのだが…」

 ミョンの兄。

 

 

「ユ一族…いや、皇太后さまは

 

国をまわり、他の豪族たちの信任をとり

自らで力をつけてからでないと協力はしない

 

そう、陛下に申し渡した。

 

 

また、契丹との交渉は我々だけでは難航していた。

 

『ジョンをともに行かせよう』そう仰ったのも皇太后さまだ。

 

だから陛下は旅立ったのだ」

 

 

 

 

「我々はファンボ一族ともすでに和解ができている。

 

ミョンが繋いだ縁だ」

 

 

 

 

下を向き、いま耳にした話をゆっくりと噛み締めるス。

 

 

 …

 

 

「でも、わかっているであろう。

 

陛下が動いた本当の理由、

 

それは

 

 

すべてはおまえと『婚姻する』ためだ」

 

 

 

ミョンの兄の言葉に静かに頷くことしかできない。

 

 

 

 

「皇帝の外戚は、ユ氏とカン氏。

 

そして、皇后はヘ一族の娘だ。

 

皇帝には絶大な外戚がついている。

 

高麗は安泰だ」

 

 

 

 

 (続きます)

 

 

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第30話は第8話とリンクしています。

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(20171027/1130)

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