【愛とは。】27…麗 花萌ゆる8人の皇子たち18話から《二次小説》
「待たせたな、すまない」
スの顔を正面からしっかりとみつめるソ。
その前に急に跪いて
「愛している。
わたしと婚姻してくれ、スよ」
指輪を差し出す。
…
「陛下、どうかお立ち上がりください。
こんなお姿を見られたら
わたくしが罰せられます。
それに…婚姻は、、、」
熱を帯びた瞳でスを見つめるソ。
…
「皇帝であろうとなかろうと、
おまえの前ではひとりの男に過ぎん。
おまえしか愛することができないのだから
跪いてでも求婚するのは当たり前であろう」
…
「でも…」
「それに…」ソは立ち上がって
…
「おまえが皇帝、皇帝と言うなら答えてやろう。
皇帝ワン・ソは、へ一族の娘、スと婚姻するのだ」
「え?」
…
「へ一族は高麗でも最大級の勢力を誇る豪族。
こたびの視察でもヘ一族の尽力は偉大であった」
「過去にはファンボ一族の窮地を救ったこともあっただろう?」
「ミョン姉上…」
「そうだ。冷遇されていたファンボ一族を、ヘ・ミョンとワン・ウクの婚姻で救った。
そうそう
神聖皇帝と婚姻しようとしたへ一族の娘もいたな…
おまえがいちばんよく知っているであろう?」
…
「皇帝として高麗を治めるためには、へ一族の力が必要だ。
だからわたしは皇帝としてへ一族の娘、スと婚姻する」
…
「これは立派な政略結婚だ」
…
真面目な顔になり、
もう一度、
ゆっくりと、跪く。
「スよ。わたしと婚姻してください。
生涯をともに…幸せにすると約束する」
目に涙を浮かべて
「はい、ソさま。わたくしも愛しています」
スの薬指に指輪をはめるソ。
「おまえは永遠に『私の人』だ」
(続きます)
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